日本のミュージカル作家の第一人者、横山由和さんのオリジナル・ミュージカルを、ミュージカル座でプロデュースすることになりました。大変嬉しく、光栄に思っております。横山由和さんは、音楽座とStepsで、過去四十年近くに渡って、オリジナル・ミュージカルの傑作を生み出して来たトップランナーです。私が横山さんのお名前を初めて知ったのは、1981年のことです。その当時、私はまだミュージカル学校(宝田芸術学園)の生徒でした。読んでいた総合演劇雑誌テアトロの1981年3月号に、横山さんの「闇夜の祭り」の脚本が全編掲載されたのを読んで、その透明感のある美しくも楽しい夢のような台本に衝撃を受け、慌てて仲間たちの分もコピーをとって学校に持って行き、放課後何人かで読み合わせをしたことがあります。それまで私が読んできた新劇の戯曲とは、全く違う新鮮な文体と世界観にびっくり。「戯曲って、こんなに面白くていいんだ」と思ったのを覚えています。もう36年も昔のことなのですね。そのテアトロは、今でも私の部屋に大事に置いてあります。日本の若い作家が書いた、すがすがしいミュージカルの登場に、大きな衝撃を受けたのでした。その後、横山さんが書いた音楽座ミュージカル「ヴェローナ物語」が大評判になっていると聞き、さっそくミュージカル学校の仲間たちと、吉祥寺のバウスシアターで横山さんのミュージカルを初めて観劇しました。横山さんご自身も役者として出演されていました。「ヴェローナ物語」を横山さんはわずか3日間で書いたなどという伝説もあり、驚いたものです。当時、音楽座の登場は、新しい青春スターがデビューしたような華々しさと期待感に満ちて、私にとって胸ときめくニュースでした。横山さんと音楽座の活躍を追って、私もミュージカルを書き始め、ミュージカル座の創立に繋がりました。私にとって横山さんは大先輩で、長年、背中を追い続けてきた存在でもあるのです。
今回、横山さんのマネージメント会社であるACT JPエンターテイメント株式会社代表の扇浦泰祐様と、ミュージカル座プロデューサーの竹本敏彰との合意により、横山由和作品を初プロデュース出来る運びとなりました。従来までのミュージカル座のイメージに、日本のミュージカルの巨匠である横山さんの作品が加わることで、新たな魅力を持った舞台芸術創造団体の道へと進化して行けますよう、期待をこめて、誠実に製作に当たりたいと考えております。また、これを機会に、上演が途絶えている日本の過去の名作ミュージカルの復刻上演につきまして、考えて行きたいと思っています。
男は手術中の病院にいた。
目覚めると森の中。1 度入りこんだら2 度と出られないという樹海の森。
「幻なのか、現実なのか」「生きるか死ぬか」男の迷いの森の中。童話作家の男と妻・・・そしてもうひとりの自分。
おはなしの中の主人公も入り込んで、森の王様を目指し旅に出る。
この森を出るためには・・・愛する誰かを守るために・・・対決が待っていた。
桐朋学園大学演劇科を卒業後、1977 年に劇団音楽座を結成。
『ヴェローナ物語』『森林幻想曲』『組曲・楽園』『闇夜の祭り』『夢の降る町』等のミュージカルの脚本・演出を手がける。
1988 年音楽座を退団。以降、音楽座解散まで、座付き作家兼演出家となる。
主な作品に『シャボン玉とんだ宇宙(そら)までとんだ』『とってもゴースト』『アイ・ラブ・坊ちゃん』『マドモアゼル・モーツァルト』『星の王子様』等。また1983 年より1998 年までNHK『おかあさんといっしょ』の構成を担当。
1996 年4 月の音楽座解散に伴い、Steps エンターテイメントを結成。
『ONE WEEK』『Shocking! Shopping!』『サクセス・ストーリー』『0/30~遙かなる時空を越えて』など数々の作品を手がける。
2012 年4 月より地元劇場の川崎市アートセンター主催公演「しんゆりシアターミュージカルカンパニー公演」では全作品にて演出を担当。
『ロスト・フォレスト』、『ロック・ザ・フィガロ』、『かぐや伝説』、『音楽劇母さん』など。
2014 年ステップスエンターテイメント解散後、今後の芸能活動を自由に行える場として横山由和個人事務所「3 プランニング」を立ち上げる。演劇・ミュージカルの他にも児童劇・オペラ・各種イベント・地域への演劇普及・ワークショップ講師としても精力的に活動している。現在、昭和音楽大学芸術学院准教授。
◆主な受賞作品
1989 年 文化庁芸術祭賞(受賞作品『とってもゴースト』)
1991 年 第25 回紀伊國屋演劇賞(『シャボン玉とんだ 宇宙まで飛んだ』、『とってもゴースト』の脚本・演出に対して)
1994 年 第1 回読売演劇大賞優秀作品賞(受賞作品『アイ・ラブ・坊ちゃん』)
1995 年 第2 回読売演劇大賞優秀作品賞(受賞作品『泣かないで』)
2017年05月17日(水) ~ 05月21日(日)
☞ JR品川駅から京浜急行で2駅「新馬場」駅下車徒歩2分
☎ 03-3471-3200
ヒル | ヨル | |
5/17(水) | 18:30 | |
5/18(木) | 18:30 | |
5/19(金) | 13:00 | 18:30 |
5/20(土) | 13:00 | 17:30 |
5/21(日) | 12:00 | 16:15 |
開場は開演30分前です。
本公演は、組・組の一部ダブルキャストで上演いたします。キャストの組分けを、ご確認ください。
残席ある場合は、公演開演の1時間前より当日券を販売いたします。ご観劇当日のご予約は承っておりません。当日券をご利用ください。
出演者並びに出演スケジュールに変更がありました場合は、何卒悪しからずご了承ください。出演者変更の場合でも、他日への変更、払い戻しはいたしかねます。
未就学児童のご入場はできません。
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