ミュージカル座12月公演
※「 新型コロナウイルス感染予防対策について 」をご一読ください。
いつもミュージカル座をご支援いただき、誠にありがとうございます。
ミュージカル座事務局
自分の部屋から一歩も外へ出られない「ひきこもりっこ」の女性が、インターネットのサイトに書き込んだ「私は死んだ方がいい」という言葉に、見知らぬ人々からコメントが届き始めます。言葉を送ってきた不思議なハンドルネームの彼らは、自分も生きることに悩み苦しむ若者たちでした。顔も素性も知らない仲ながら、彼らとひきこもりっこの間に、次第に心の結びつきが生まれてきます。「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ルルドの奇跡」「ブロードウェイ殺人事件」「ゴースト」など多くのミュージカルを創作してきた山口琇也とハマナカトオルのコンビが、サイバー空間を舞台に、若者の心の問題にスポットを当てた鮮烈な現代劇のミュージカル。ミュージカル作家・演出家として脚光を浴びる藤倉梓が、自身も2009年に出演した経験をいかし、今回の演出に挑みます。どうぞご期待ください!!
ストーリー ひきこもりとなって自分の部屋から出られず、何年も苦しんでいる「ひきこもりっこ」は、ある日自分のPCに「私は死んだ方がいい」という文章を書き込みます。すると、見知らぬ人々からコメントが届き始めました。妹をイジメで亡くしたイサム。渋谷が大好きな遊び人のロビンちゃん。ひきこもりで5年間もお風呂に入っていないなげやり娘。世界中を旅しながらパソコンで会話する笑う旅人。親友に恋人を奪われたショックで何も出来なくなり、ひきこもったお蝶夫人。学校の先生からサイボーグとあだ名をつけられ、それがきっかけでイジメにあっている男の子など、ハンドルネームからイメージされた登場人物たちが、ひきこもりっこのサイトで、生きることについて真剣に議論し、励まし合い、にぎやかに歌い踊る命のミュージカル!
上演スケジュール 上演時間=約2時間30分(予定)※途中休憩含む
※「 新型コロナウイルス感染予防対策について 」をご一読ください。 ※新型コロナウイルス感染予防対策は、決定次第順次発表してまいります。 ※政府からの通達及び劇場ガイドラインに沿って、収容定員までの配席・販売と変更とさせていただきます。(全座席数の50%の販売ではございません。)予めご了承下さい。
※クラウドファンディングご支援者様のチケット先行予約申し込みは、担当者からご連絡致しますので、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。
御祝花・出演者へのプレゼントなどについて
スタッフ 作曲・編曲・音楽監督/山口琇也 脚本・作詞/ハマナカトオル 演出/藤倉 梓
公演のお問い合わせ
〒330-0061 埼玉県さいたま市浦和区常盤9-8-15 松本ビル
『インターネット時代のミュージカル』 脚本・作詞 ハマナカトオル
ミュージカルは、20世紀初頭からアメリカで現代劇として発達して来た舞台芸術のジャンルです。その時代を映す鏡のような作品が生まれて来ました。大不況の時代には、不況の現実を描くシリアスな作品や、不況に打ち勝つ希望を持った作品が生まれました。戦争が起こると、戦争に反対するメッセージを持った作品や、アメリカでは時に戦争を支持し、戦意を鼓舞する作品も上演されました。カウンター・カルチャーの時代には、若者たちに新しく生まれた価値観や宗教観もミュージカルに描かれました。ひとつのミュージカルを語るには、作品が生まれたその国の時代背景を知ることが不可欠です。それでは、今の日本から、いったいどのようなミュージカルが生まれるべきなのでしょうか? 私は、1995年にミュージカル座を創立して、日本のミュージカルの創作に取り組んでからずっと、今の日本から生まれるべきミュージカルについて考え続けていました。ところが、しばらくの間、これがまったく浮かんで来なかったのです。今の平和な日本から、何をメッセージにミュージカルを書いていいのか、私のアンテナに引っかかって来ませんでした。そこで、過去の時代や外国に題材を求めたミュージカルを書いていました。しかし、それでもなお、今の日本から生まれるミュージカルについて、考えるのをやめたわけではありませんでした。 ミュージカル「レント」の日本初演公演を赤坂見附の会場で観た帰り道、赤坂の街を歩きながら、ずいぶんニューヨークと東京では空気感が違うことに気づきました。「レント」は、まさにその時代から生まれて来た現代のミュージカルで、作品が生まれたニューヨークの劇場では、舞台の上の世界と劇場の外に出た通りが、地続きで繋がっているように感じたのですが、赤坂では、まったくそのように感じなかったのです。それでは、この東京にふさわしい題材とはなんだと、帰り道、真剣に考えたことを覚えています。 インターネットの発達は、この四半世紀で、最も大きなインパクトを持つ出来事だったと思います。時代が大きく、激しく変わりました。便利になり、助かったこともたくさんありますが、その反面、危険な世界や人間の闇の部分もそっくり同居しています。インターネットのおかげで幸せになった人も大勢いるでしょうし、破滅した人も大勢いるでしょう。私も、ささやかながらミュージカル座のホームページを運営し、インターネットを見る機会が増えて行くに連れ、少なからぬ影響を受けて行きました。次第にサイバー空間で繰り広げられるミュージカルの可能性について思いを馳せるようになり、2000年代初めのネットの掲示板で、ひとつの問題に対して匿名で語られる本音の言葉の洪水を眺めているうちに、この作品のアイデアを思いつきました。ネットに書き込まれた夥しいひとつひとつの言葉(意見等)が、私にはミュージカルの歌詞のように思えて来た瞬間があったのです。ネットに書き込まれるさまざまな言葉は匿名性もあって、直接人と会って話す時には、とても言えないような言葉も含まれています。話し言葉より本音が表れています。ミュージカルの歌も心の表現で、相手に向かって話すセリフより本音が表れます。歌でセリフを綴るミュージカルは、セリフで綴るお芝居より心の表現に向いている舞台芸術のジャンルと言えます。『インターネットの世界で繰り広げられる本音の会話を、歌と踊りで描くミュージカル』を創ってみたいと思うようになりました。 ミュージカルのスタイルとしては、「キャッツ」や「コーラスライン」のスタイルで描きたいと思っていました。セリフで進行する通常のドラマ(芝居)とは似ていなくて、「紅白歌合戦」などのショーやコンサートに近い舞台のスタイルです。その場面のメインとなる人が中心で歌い踊り、その他のキャストは、コーラスやダンサーとしてメインの人を応援する(盛り上げる)。メインで歌った人も、自分がメインでない時には、他の人のバックをつとめます。ミュージカルが誕生する以前からあった古い「ショー」の原型ですが、この形式は、現在の最も新しいミュージカルまで、表層を変えて連綿と受け継がれています。原型ですから、とても安定したスタイルなのです。 この作品では、サイバー空間で交わされる「実際の会話ではない会話」は、すべて音楽の中で歌と踊りで描き、ラストシーンの現実世界で交わされる「実際の会話」は、音楽を止めて普通のお芝居で描こうと決めました。「ネットの世界」と「現実世界」で、表現のスタイルを変えたのです。ミュージカルの「音楽」部分と「芝居」部分で、これだけ明確な区分けを定義出来るのは、私の作品ではこの「サイト」だけで、私がこの作品を好きな理由です。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、去年今年と2度も上演中止となったミュージカル「サイト」。今度こそ、というつもりで稽古と製作をしています。かつてキャストとしてこの作品に出演したこともある才媛の藤倉梓さんが、私の作品を新しい感覚で演出してくれることを嬉しく思っています。今は人間同士がコミュニケーションを取りづらい世の中です。孤独で、気持ちが塞ぐ経験をした人も多いでしょう。私もその一人です。主役のひきこもりっこを演じる岡村さやかさん、かとう唯さんをはじめとする魅力的な実力キャストで、それでも人を想う大切さを届けてほしい。人間の希望を届けてほしいと願っています。
「サイト」復活公演に向けて 演出 藤倉 梓
ドラマチックが過ぎるぜ!な「最終稽古が終わって劇場入りした当日に公演中止決定事件」から約7ヶ月。COVIDさんの予測不能な行動パターンにまんまと振り回されながらも、3度目の正直を願う復活公演の稽古が現在行われています。 稽古場に入ったらまず手洗い。蛇口に消毒液シュッ。スタジオに入る前に検温。靴を履き替えて室内履きに消毒液シュッ。パーテーションの奥の席についたらビニール袋に身の回り品をイン。アクティングエリア(舞台面)に入る前にフェイスシールドをオン。舞台袖や席に戻ったら再び消毒液シュッ。音楽をかけるときだけ窓を閉め、そうでないときは外気と扇風機のダブル冷気に耐える。会食の欲望にも耐える。いや、公演の成功の為ならばそんなの全然耐えられる。待ってろよチーズタッカルビ。そんなコロナ禍スペシャル稽古をしています。 誰かと繋がりたい、分かち合いたい、体温を感じたい、助けてもらいたい、そんな願いをもった人々が登場するこの「サイト」。コロナ禍あいまって並々ならぬ心持で、カンパニー一同、心を込めてお届けしたいと思います!
スタッフ プロフィール紹介
キャスト
ミュージカル「サイト」動画
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2021年4月に上演を予定していた、ミュージカル「サイト」ですが、緊急事態宣言の発令により、上演延期となりました。この時代の舞台上演はなんとあっけないものなのか。と痛感した時でもありました。
しかし、12月にいよいよ念願の「サイト」延期公演の上演が決定致しました。
4月メンバーと新たなるキャストを迎え、心を込めてお客様にお届け致します。
感染拡大予防対策につきましても、改めて気を引きしめ、出演者・関係者一同、お客様のご来場をお待ちしております。
2021年12月延期公演「サイト」、どうぞお楽しみください!
ミュージカル座事務局
自分の部屋から一歩も外へ出られない「ひきこもりっこ」の女性が、インターネットのサイトに書き込んだ「私は死んだ方がいい」という言葉に、見知らぬ人々からコメントが届き始めます。言葉を送ってきた不思議なハンドルネームの彼らは、自分も生きることに悩み苦しむ若者たちでした。顔も素性も知らない仲ながら、彼らとひきこもりっこの間に、次第に心の結びつきが生まれてきます。「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ルルドの奇跡」「ブロードウェイ殺人事件」「ゴースト」など多くのミュージカルを創作してきた山口琇也とハマナカトオルのコンビが、サイバー空間を舞台に、若者の心の問題にスポットを当てた鮮烈な現代劇のミュージカル。ミュージカル作家・演出家として脚光を浴びる藤倉梓が、自身も2009年に出演した経験をいかし、今回の演出に挑みます。どうぞご期待ください!!
ひきこもりとなって自分の部屋から出られず、何年も苦しんでいる「ひきこもりっこ」は、ある日自分のPCに「私は死んだ方がいい」という文章を書き込みます。すると、見知らぬ人々からコメントが届き始めました。妹をイジメで亡くしたイサム。渋谷が大好きな遊び人のロビンちゃん。ひきこもりで5年間もお風呂に入っていないなげやり娘。世界中を旅しながらパソコンで会話する笑う旅人。親友に恋人を奪われたショックで何も出来なくなり、ひきこもったお蝶夫人。学校の先生からサイボーグとあだ名をつけられ、それがきっかけでイジメにあっている男の子など、ハンドルネームからイメージされた登場人物たちが、ひきこもりっこのサイトで、生きることについて真剣に議論し、励まし合い、にぎやかに歌い踊る命のミュージカル!
桐朋学園大学音楽学部卒業後、オペラ、ミュージカルの舞台に数多く出演。また、スタジオプレイヤー(ベース、キーボード、ヴォーカル)、コンサートのバックミュージシャン、アレンジャー、指揮等々の経験を積んだ後、 スタッフ活動に加わり、ミュージカルの分野では「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」「回転木馬」「42nd ストリート」「ラ・マンチャの男」「ベガーズ・オペラ」「ブラッド・ブラザーズ」「GOLD~カミーユとロダン~」「ダディ・ロング・レッグズ」「ナイツテール」「オリバー」等の音楽監督、並びにヴォーカルトレーナーを務め、 コンサート、リサイタルの構成・プロデュースなども数多く手がけている。また、タレント、歌手の方々のヴォーカル指導にも力を注ぎ、あらゆるジャンルに対応出来る声作りを目指している。「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ルルドの奇跡」「赤毛のアン」「ママ・ラヴズ・マンボ」「スウィングボーイズ」など、オリジナル・ミュージカルの作曲・編曲家としても数多くの作品に参加し、「山彦ものがたり」では文化庁主催海外公演(中国・ベトナム・韓国)を行い、英語台本でのニューヨーク公演は反響を呼んだ。「ミュージカル座」の作曲・音楽監督として、オリジナル・ミュージカルの新作発表を目標に創作活動を続けている。その他、NHKをはじめ多くのTV番組の音楽スタッフとして活動するかたわら、若い才能の育成にも力を注いでいる。2006年には舞台の音楽活動に対し菊田一夫賞(特別賞)、2007年には読売演劇大賞優秀スタッフ賞、2010年には日本演劇興行協会賞を授与された。ミュージックオフィスALBION代表。
1958年東京生まれ。ミュージカル作家・演出家・プロデューサー。俳優、宝田明氏が主催する宝田芸術学園でミュージカルを学び、舞台俳優の活動を経て脚本・演出家として独立。数々の作品を発表した。1993年から専門学校舞台芸術学院ミュージカル部別科の主任講師として、19回の卒業公演を作・演出。多くの生徒を育てた。1995年、国産の新作ミュージカルの創造と普及を目的に「ミュージカル座」を創立。劇団代表・座付作家・演出家・プロデューサーとして、「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ゴースト」「ロザリー」「ルルドの奇跡」「サイト」「アインシュタイン・フォーリーズ」「センス・オブ・ワンダー」「ガールズ・オン・ブロードウェイ」「ブロードウェイ殺人事件」「ニューヨーカーズ」「スウィング・ボーイズ」「舞台に立ちたい」「三人の花嫁」「コンチェルト」「雪の女王」「不思議なラヴ・ストーリー」「赤ひげ」「わだつみのこえ」「何処へ行く」「マザー・テレサ 愛のうた」「チェアーズ」「スター誕生」「おでかけ姫」「月に歌えば」「ハートスートラ」「結婚行進曲」「タイムトラベラー」「二人でミュージカル」「アワード」「クリスマスに歌えば」「踊る!埼玉」「ボードビル」「ファミリア!」等のオリジナル・ミュージカルや、「ママの恋人」「野の花」等のストレートプレイを発表。劇団外では、松竹「花いくさ」、黒木瞳「ママ・ラヴズ・マンボ」シリーズ、「今井清隆ファースト・コンサート」、「イル・ミュージカーレ」などを手がける。最近では、新しいミュージカル作家・作曲家・演出家のプロデュースに意欲的に取り組み、新しいクリエイターによる多くのオリジナル・ミュージカルを製作。日本のミュージカルの成長と普及のために力を尽くしている。最新作は、2021年11月にミュージカル「スター誕生2」(脚本・作詞)を中目黒・キンケロシアターにて上演予定。公益社団法人日本演劇協会会員。
慶應義塾大学文学部国文科卒業。東宝ミュージカルアカデミーで役者修業後、ミュージカルクリエイターとして活動開始。脚本・作詞・作曲・演出作にミュージカル座「カムイレラ」「氷刀火伝」「sign」「プロパガンダ・コクピット」「RANGER」、IFYプロジェクト「ソレイル」、「a Shape(西川大貴と共作)」。翻訳・演出作に「Ordinary Days~なにげない日々~」「LITTLE WOMEN(若草物語)」「MEMPHIS」 「GODSPELL」「第25回パットナム郡スペリング大会」。翻訳作に「bare」「最終陳述」「アンクル・トム」「DEVIL」など様々な分野での活動を広めている。
お茶の水女子大学理学部物理学科卒業。3歳からバレエ、ピアノ、声楽、バイオリンを習う。高校は器械体操部。大学時代に上島雪夫氏にジャズダンスを教わり、在学中から謝珠栄主催T.Sダンスファンデーションのジャズダンス講師を務める。その後多くの舞台に立ち、結婚、出産を機に現役を引退し、尚美ミュージックカレッジ専門学校で講師を務め、東大WISH、早稲田大学Seiren Musical Projectにて演出指導や振付を担当。主な出演作品「大地真央グランドショウ MAny moons agO Ⅱ」「PENICILLIN ロックオペラ HAMLET」「ワンステップ トゥ ミュージカル」他、またテレビでは「金曜たぶろっど!」レギュラー、CM「貼るオンパックス」他。現在は尚美学園大学 舞台表現学科 准教授。
ひきこもりっこ
ひきこもりっこ
イサム
イサム
ロビンちゃん
ロビンちゃん
ハデハデ魔女
ハデハデ魔女
お蝶夫人
お蝶夫人
笑う旅人
笑う旅人
サイボーグ
サイボーグ
なげやり娘
なげやり娘
マジギレ
さおりん
マジギレ
さおりん
ソフィーの
世界
ソフィーの
世界
一休さん
一休さん
にせ北島マヤ
にせ北島マヤ
泣きみそ先生
泣きみそ先生
ナチュラル
エコ
ナチュラル
エコ
ゆるふわ
低浮上
ゆるふわ
低浮上
それなり
ロハス
それなり
ロハス
岡ひろみ
岡ひろみ
藤堂さん
藤堂さん
ジェラ推し
Dオタ
ジェラ推し
Dオタ
ネトフリK沼
ネトフリK沼
鬼滅の付焼刃
鬼滅の付焼刃
オトメ座の
怪人
オトメ座の
怪人
ロールキャ
ベツ女子
ロールキャ
ベツ女子
高岡サンク
チュアリ
高岡サンク
チュアリ
ひきこもり王
2021年12月08日(水) ~ 12月11日(土)
☞ ※都営地下鉄大江戸線「光が丘」駅下車(A4出口)
※IMAホールへは、イマストリートを直進し右手エレベーターで4F。
☎ 03-3976-2000
ヒル | ヨル | |
12/8(水) | 18:30 | |
12/9(木) | 18:30 | |
12/10(金) | 13:00 | 18:30 |
12/11(土) | 12:00 | 16:00 |
「 新型コロナウイルス感染予防対策について 」をご一読ください。
※新型コロナウイルス感染予防対策に関しましては、ご来場前に必ず再度ご確認のうえ遵守くださいますようお願い致します。また、新型コロナウイルスの影響により、政府からの通達および劇場ガイドラインに沿って、開演時間などが変更になる場合がございます。ご観劇当日に、公式HPの内容を今一度ご確認いただいてからのご来場をお願い致します。
※政府からの通達及び劇場ガイドラインに沿って、収容定員までの配席・販売と変更とさせていただきます。(全座席数の50%の販売ではございません。)予めご了承下さい。
※販売する座席の最前列はD列となります。舞台から客席最前列までは、約5m弱の距離を設けてございますので、最前列(D列)のお客様でもフェイスシールド着用の指定はございません。
※マスクのご着用をお願い致します。
※受付開始および開場は、開演の30分前です。
※本公演は組・組の一部シングルキャストで上演致します。
※出演者ならびに出演スケジュールに変更がありました場合は、何卒悪しからずご了承下さい。出演者変更の場合でも、払い戻しはいたしかねます。
※残席ある場合は、劇場受付にて当日券を開演30分前より販売いたします。ご観劇当日のご予約は承っておりません。当日券をご利用下さい。
※3歳以下のお子様のご入場はできません。
※車いすでご来場されるお客様は、お席の指定などがございますので、ミュージカル座までご連絡をお願い致します。
御祝花・出演者へのプレゼントなどについて
誠に勝手ながら本公演では出演者へのスタンド花・アレンジ花・鉢物などを含めました全てのお祝い花、差し入れ・プレゼント・お手紙などのお渡し・お預かりを全てご辞退させていただきます。
(もしお持ちになられましても、係の者がすべてお断りをさせていただく事になります。せっかくのお客様のお気持ちを無駄にしてしまうことは本当に心が痛みますので、どうかお持ちにならないようお願い致します。皆様のお気持ちは出演者・スタッフ一同有難く頂戴しております。)
何卒、ご理解の程お願いいたします。
「サイト」復活公演に向けて
藤倉 梓 【演出】
ドラマチックが過ぎるぜ!な「最終稽古が終わって劇場入りした当日に公演中止決定事件」から約7ヶ月。COVIDさんの予測不能な行動パターンにまんまと振り回されながらも、3度目の正直を願う復活公演の稽古が現在行われています。
稽古場に入ったらまず手洗い。蛇口に消毒液シュッ。スタジオに入る前に検温。靴を履き替えて室内履きに消毒液シュッ。パーテーションの奥の席についたらビニール袋に身の回り品をイン。アクティングエリア(舞台面)に入る前にフェイスシールドをオン。舞台袖や席に戻ったら再び消毒液シュッ。音楽をかけるときだけ窓を閉め、そうでないときは外気と扇風機のダブル冷気に耐える。会食の欲望にも耐える。いや、公演の成功の為ならばそんなの全然耐えられる。待ってろよチーズタッカルビ。そんなコロナ禍スペシャル稽古をしています。
誰かと繋がりたい、分かち合いたい、体温を感じたい、助けてもらいたい、そんな願いをもった人々が登場するこの「サイト」。コロナ禍あいまって並々ならぬ心持で、カンパニー一同、心を込めてお届けしたいと思います!
〠 330-0061
埼玉県さいたま市浦和区常盤9-8-15 松本ビル
【東京営業所】
〠170-0013
東京都豊島区東池袋1-34-5 いちご東池袋ビル6F
TEL:048-825-7460
FAX:048-825-7461
E-mail:m-za.info@musical-za.co.jp
ミュージカルは、20世紀初頭からアメリカで現代劇として発達して来た舞台芸術のジャンルです。その時代を映す鏡のような作品が生まれて来ました。大不況の時代には、不況の現実を描くシリアスな作品や、不況に打ち勝つ希望を持った作品が生まれました。戦争が起こると、戦争に反対するメッセージを持った作品や、アメリカでは時に戦争を支持し、戦意を鼓舞する作品も上演されました。カウンター・カルチャーの時代には、若者たちに新しく生まれた価値観や宗教観もミュージカルに描かれました。ひとつのミュージカルを語るには、作品が生まれたその国の時代背景を知ることが不可欠です。それでは、今の日本から、いったいどのようなミュージカルが生まれるべきなのでしょうか?
私は、1995年にミュージカル座を創立して、日本のミュージカルの創作に取り組んでからずっと、今の日本から生まれるべきミュージカルについて考え続けていました。ところが、しばらくの間、これがまったく浮かんで来なかったのです。今の平和な日本から、何をメッセージにミュージカルを書いていいのか、私のアンテナに引っかかって来ませんでした。そこで、過去の時代や外国に題材を求めたミュージカルを書いていました。しかし、それでもなお、今の日本から生まれるミュージカルについて、考えるのをやめたわけではありませんでした。
ミュージカル「レント」の日本初演公演を赤坂見附の会場で観た帰り道、赤坂の街を歩きながら、ずいぶんニューヨークと東京では空気感が違うことに気づきました。「レント」は、まさにその時代から生まれて来た現代のミュージカルで、作品が生まれたニューヨークの劇場では、舞台の上の世界と劇場の外に出た通りが、地続きで繋がっているように感じたのですが、赤坂では、まったくそのように感じなかったのです。それでは、この東京にふさわしい題材とはなんだと、帰り道、真剣に考えたことを覚えています。
インターネットの発達は、この四半世紀で、最も大きなインパクトを持つ出来事だったと思います。時代が大きく、激しく変わりました。便利になり、助かったこともたくさんありますが、その反面、危険な世界や人間の闇の部分もそっくり同居しています。インターネットのおかげで幸せになった人も大勢いるでしょうし、破滅した人も大勢いるでしょう。私も、ささやかながらミュージカル座のホームページを運営し、インターネットを見る機会が増えて行くに連れ、少なからぬ影響を受けて行きました。次第にサイバー空間で繰り広げられるミュージカルの可能性について思いを馳せるようになり、2000年代初めのネットの掲示板で、ひとつの問題に対して匿名で語られる本音の言葉の洪水を眺めているうちに、この作品のアイデアを思いつきました。ネットに書き込まれた夥しいひとつひとつの言葉(意見等)が、私にはミュージカルの歌詞のように思えて来た瞬間があったのです。ネットに書き込まれるさまざまな言葉は匿名性もあって、直接人と会って話す時には、とても言えないような言葉も含まれています。話し言葉より本音が表れています。ミュージカルの歌も心の表現で、相手に向かって話すセリフより本音が表れます。歌でセリフを綴るミュージカルは、セリフで綴るお芝居より心の表現に向いている舞台芸術のジャンルと言えます。『インターネットの世界で繰り広げられる本音の会話を、歌と踊りで描くミュージカル』を創ってみたいと思うようになりました。
ミュージカルのスタイルとしては、「キャッツ」や「コーラスライン」のスタイルで描きたいと思っていました。セリフで進行する通常のドラマ(芝居)とは似ていなくて、「紅白歌合戦」などのショーやコンサートに近い舞台のスタイルです。その場面のメインとなる人が中心で歌い踊り、その他のキャストは、コーラスやダンサーとしてメインの人を応援する(盛り上げる)。メインで歌った人も、自分がメインでない時には、他の人のバックをつとめます。ミュージカルが誕生する以前からあった古い「ショー」の原型ですが、この形式は、現在の最も新しいミュージカルまで、表層を変えて連綿と受け継がれています。原型ですから、とても安定したスタイルなのです。
この作品では、サイバー空間で交わされる「実際の会話ではない会話」は、すべて音楽の中で歌と踊りで描き、ラストシーンの現実世界で交わされる「実際の会話」は、音楽を止めて普通のお芝居で描こうと決めました。「ネットの世界」と「現実世界」で、表現のスタイルを変えたのです。ミュージカルの「音楽」部分と「芝居」部分で、これだけ明確な区分けを定義出来るのは、私の作品ではこの「サイト」だけで、私がこの作品を好きな理由です。