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新約聖書をもとに、イエス・キリストの物語と教えを、美しい歌と音楽で綴った
新約聖書をもとに、少人数の実力キャストが、小さな劇場で、美しい歌と音楽で綴るイエス・キリストの奇跡の物語。過去2,000年間のヨーロッパに最も大きな影響を与えた至高のストーリーを歌い継ぐ、心洗われるミュージカルです。ミュージカルだからこそ表現できる愛と奇跡に触れてください。
2026年 4月23日(木)~27日(月)
上野ストアハウス 〒110-0014 東京都台東区北上野1-6-11 NORDビルB1
■上演スケジュール 上演時間:約1時間45分(途中休憩なし)
※最前列は、XXA列となります。(A列は三列目となります。)
ストーリー M1「聖歌」:美しい聖歌の合唱により、ミュージカルが始まります。
ヨーロッパ 2,000年の物語 脚本・作詞 ハマナカトオル
私は過去、「ルルドの奇跡」や「マザー・テレサ 愛の歌」「何処へ行く」などで、キリスト教の世界観を描いたミュージカル作品を発表してきました。ヨーロッパの歴史や文化を学ぶ時、不可欠な題材でした。しかし、キリストの物語そのものは描いたことがありません。これが初めての経験です。イエス・キリストの物語である「新約聖書」は、過去2,000年間のヨーロッパを貫く宗教観、哲学、道徳、人生観、時には科学でした。これほど長期間に渡って多くの人類に甚大な影響を与えてきた物語は他にないでしょう。では、それはなぜなのか。その答えをさがす創作の旅でした。 ヨーロッパには「オラトリオ」という形式の舞台があります。宗教的な内容の物語を音楽で綴ったオペラのような形式ですが、オペラと違って演技や背景、衣裳はありません。私はこの「オラトリオ」のような舞台を作ってみたいと以前から思っていて、昔から作曲の西出真理さんたちに別作品の稽古場で相談していました。キャストたちが楽譜を持って歌うだけで、ひとつの物語になる形式です。簡単に上演出来ますので、全国のコーラスグループや音楽家協会などで使ってもらえる作品がいいなと思っていました。今回の公演では、演技や振付、背景、衣裳、などを作って小さなミュージカルとして上演致しますが、創作の根幹には「オラトリオ」を書くというのをイメージして作りたいと思っています。 20世紀以降、科学の発達のおかげで、聖書に書かれてある奇跡が、説明しにくい時代となってきました。死人を甦らせたり、水の上を歩いたり、食べ物を増やしたりという奇跡を、今の人にどう伝えるべきか、あちこちで苦労のほどがしのばれます。聖書を解説した本では、奇跡を比喩的表現として解説してみたり、有名なミュージカルの「ジーザス・クライスト=スーパースター」では、キリストの復活を含めて奇跡はほとんど出てきません。しかし、普段からフィクションに携わっている私のような人間からすると、奇跡は何も困りません。そういう場面があった方がわくわくしますし、信じるか信じないかは、あなた次第ですという立場でいいと思っています。そういう意味で、この作品には奇跡がいっぱいです。新約聖書には、40以上の奇跡が書かれています。そうした奇跡を前にして、この世には奇跡がいっぱいだと想像してみるのもいいことだと、私は思っています。奇跡がまったく起こらない世界に住むより、奇跡が起こる世界に住みたいですから。私がこのようなミュージカルを作ることも、奇跡のなせるわざかもしれないと思いながら作りたいと思います。 今回の舞台のコンセプトは、「美しいミュージカル」を作るということです。美しさには様々な基準があることは承知していますが、美しさにこだわって作りたいと考えています。物語の美しさ、音楽の美しさ、ソロやハーモニーの美しさ、心の美しさ。「山上の垂訓」として知られる「心貧しきものは幸いである」というようなイエスの教えのひとつひとつが、音楽的な美しさを伴って迫ってくる、心洗われる舞台を目指したいと思います。どうぞご期待ください。
2000年前から今日まで伝わる祈り 作曲・編曲・音楽監督 西出真理
ミュージカル『ピエ・イエス』が、お陰様で早くも再演の運びとなりました。これもひとえに、お越しくださったお客様、心を寄せて下さった皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。ゼロから作品を創り上げた初演では、関係者皆様のお力添えのお陰もあり、とても素敵で私にとっても大切な作品となりました。今年はまた演出も変わり、どんな作品になっていくのかとても楽しみです。 イエス・キリストの生涯や奇跡を描く本作。幼少の頃より西洋音楽(クラシック)に触れてきた自分にとって、キリスト教の世界観は、音楽を学ぶ上で重要な要素の一つでした。また、私が通っていた高校はプロテスタント系でしたので、高校時代は毎日休み時間に礼拝に参加し、聖書の授業やテストもあり、オルガン部に入っていた私は礼拝で奏楽を演奏したこともありました。思えば、高校時代の青春の半分はオルガン部に捧げていた気がします。大学院時代の修士論文のテーマも、敬虔なカトリック教徒である作曲家オリヴィエ・メシアンのオルガン作品に関する内容でした。 …というように、学生時代はキリスト教になじみのある生活を送ってきた私自身ですが、「神様」や「奇跡」についての本当のところがどうなのかは、よくわからないままなのが正直なところです。私は神様にお会いしたことはございませんし、お正月には神社で初詣をしてお札を買い、法事ではお寺に足を運び、クリスマスにはツリーを飾り、舞台で劇場入りをすれば神棚にご挨拶、心地よい風や食べ物の美味しさを感じては万物に宿る精霊らしきものに感謝…というように、その時々で多種多様な神仏に感謝して私なりに敬意を払う、という日常を送っております。それに現実のこの世界はあまりにも悲しいことや酷なことも多すぎて、歳を重ねるにつれて、「奇跡」というものを信じにくくなってしまった気がします。 そういったこともあり、このご挨拶文に何を書こうかと、ここ数週間ほど少しだけ頭を悩ませておりました。 けれども、そんな中でふと気づいたいくつかのことがあります。 神様にお会いしたことはないけれど、神様を信頼心から信頼する友人達の優しさに救われたことはあります。もしかしたら、そういった方達の存在を通して、私は神様の愛を受け取ったのかもしれません。 イエスの起こした奇跡をこの目で見たことはないけれど、人間も植物も動物も、そしてこの惑星に存在するあらゆるものが何処からやってきたのかを、私達はまだ誰も知りません。もしかしたらこの宇宙の現象のすべてと、私達の命一つ一つそのものが、とてつもない奇跡なのかもしれません。 イエスの復活をこの目で見たわけではありませんが、イエスの教えの中心にある「愛(アガペー)」には、生きてきた中で何百回も何千回も触れてきました。もしかしたらそれこそが、現代も多くの人の心にイエスの教えが息づいている理由なのかもしれません。 国や時代や宗教の垣根を超えて自分が人としてどう在りたいかを考えた時に、「隣人を愛すること」「地の塩、世の光であれ」「心の貧しいものは幸いである」などというように、きっとこれから先の未来に通じるヒントとなる言葉も、聖書にはたくさん書かれております。 私がこの作品の音楽を通して描きたいこと。きっと神様やイエスの奇跡を証明しようと躍起になる必要は全くなくて、約2000年前から今日に伝わる物語を、未来への祈りを込めて真摯に、音楽とともに描けばよいのだと感じました。もちろん、観劇してくださった方々がどう感じて何を持ち帰って下さるかはお客様次第です。どうぞ劇場まで足をお運びいただければ幸いです。
芸術を信じる1人として 演出 七尾亮耶
この素晴らしい作品を再演できる事、そして演出を任せていただけた事、とても光栄に思います。 突然ですが、皆さんは、信じられるものはあるでしょうか? 人によっては、家族かもしれませんし、友人かもしれません、パートナーかもしれませんし、お金かもしれません、歴史や科学、思想や宗教、生と死、神、自分自身、、、。 では、信じるとは何でしょうか? 私は「信じる事=愛」なのではないかと感じています。 今回の作品は、2000年以上前に生きたイエスという青年が、生まれた時からの迫害や、信じていた仲間の裏切りを経験し、苦悩や葛藤、絶望を抱えながらも、それでも信じ続けた事で起きた奇跡。その一部を全編歌で描いた作品です。 何を信じるべきか、判断がより難しくなった現代だからこそ、今この作品をやる意義があると私は感じています。 芸術を生業としている我々が、世界で1番読まれ、今尚映画などで引用されているこの作品を通してできる事がある。 私たち芸術家は、自分に出来る範囲で奇跡を起こしたい。その想いで作品を創ります。 私の言葉で、歌で、踊りで、心で、少しでも人の心に響かせたいと。私もその1人です。私は芸術を信じる者の1人としてこの劇場で小さな奇跡を起こせたら、そう思っています。素晴らしいキャストの皆様と、ヨーロッパ約2000年の歴史を旅しながら、共に作品を創りあげられる日を楽しみにしております。
スタッフ プロフィール紹介
スタッフ 脚本・作詞/ハマナカトオル 作曲・編曲・音楽監督/西出真理 演出/七尾亮耶
キャスト・オーディションのお知らせ
■応募書類締切
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新約聖書をもとに、イエス・キリストの物語と教えを、美しい歌と音楽で綴った心洗われる珠玉のミュージカル。春4月開幕です。どうぞご期待ください。
新約聖書をもとに、少人数の実力キャストが、小さな劇場で、美しい歌と音楽で綴るイエス・キリストの奇跡の物語。過去2,000年間のヨーロッパに最も大きな影響を与えた至高のストーリーを歌い継ぐ、心洗われるミュージカルです。ミュージカルだからこそ表現できる愛と奇跡に触れてください。
1958年東京生まれ。ミュージカル作家・演出家・プロデューサー。俳優、宝田明氏が主催する宝田芸術学園でミュージカルを学び、舞台俳優の活動を経て脚本・演出家として独立。数々の作品を発表した。1993年から専門学校舞台芸術学院ミュージカル部別科の主任講師として、19回の卒業公演を作・演出。多くの生徒を育てた。1995年、国産の新作ミュージカルの創造と普及を目的に「ミュージカル座」を創立。劇団代表・座付作家・演出家・プロデューサーとして、「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ゴースト」「ロザリー」「ルルドの奇跡」「サイト」「アインシュタイン・フォーリーズ」「センス・オブ・ワンダー」「ガールズ・オン・ブロードウェイ」「ブロードウェイ殺人事件」「ニューヨーカーズ」「スウィング・ボーイズ」「舞台に立ちたい」「三人の花嫁」「コンチェルト」「雪の女王」「不思議なラヴ・ストーリー」「赤ひげ」「わだつみのこえ」「何処へ行く」「マザー・テレサ 愛のうた」「チェアーズ」「スター誕生」「おでかけ姫」「月に歌えば」「ハートスートラ」「結婚行進曲」「タイムトラベラー」「二人でミュージカル」「アワード」「クリスマスに歌えば」「踊る!埼玉」「ボードビル」「ファミリア!」「スター誕生2」「映画の都」「東京ミュージカル」「ハリウッドは大騒ぎ」「パラレル」「平和な星」「イソップランド」「ハーモニー」「ボディ~僕と私のからだ~」「ピエ・イエス」「劇場の神様」等のオリジナル・ミュージカルや、「ママの恋人」「野の花」等のストレートプレイを発表。劇団外では、松竹「花いくさ」、黒木瞳「ママ・ラヴズ・マンボ」シリーズ、「今井清隆ファースト・コンサート」、「イル・ミュージカーレ」などを手がける。最近では、新しいミュージカル作家・作曲家・演出家のプロデュースに意欲的に取り組み、新しいクリエイターによる多くのオリジナル・ミュージカルを製作。日本のミュージカルの成長と普及のために力を尽くしている。公益社団法人日本演劇協会会員。
オーストラリア・シドニー生まれ。香港、東京育ち。日本大学芸術学部 音楽学科 作曲コース卒業、大学院芸術学研究科 音楽芸術(作曲) 専攻博士前期課程修了。大学ではクラシックや現代音楽の作曲法を学びながら、ミュージカル研究会に所属し、オリジナル・ミュージカル作品の作編曲や音源製作をする。卒業後も、舞台や映像作品、TV・ ラジオ・ ゲームのBGM、ポップス、クラシック等、多方面で作編曲活動を行う。国際ピアノデュオ作曲コンクール入賞、他多数受賞。
2018年には、人気ゲーム「ペルソナ」シリーズのショーイベントで使用される、ラップ・ミュージカル曲の作曲及び編曲をした。
近年音楽を担当した舞台やミュージカル作品に、「揺れるはざまのトラベラーズ」「経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話」「A Brilliant Christmas」「うねり〜踊らない二人〜」(ワンダーヴィレッジ主催)、「元彼鎮魂歌〜モトカレクイエム〜」(Mayolesque企画製作)など。舞台作品以外にも、アプリゲーム「メメントモリ」(キャラクターソング作曲)、Nintendo Switch用ゲーム「ときめきメモリアル Girl’s Side 4th Heart」(BGM編曲)、環境省による屋久島マナー動画「Island of Water YAKUSHIMA ~悠久をつむぐ屋久島~」(BGM作編曲)など、多岐に渡る作編曲活動を行っている。
2019年より、ミュージカル座ハマナカトオルとのコンビでミュージカル 「不思議なラヴ・ストーリー」「ファミリア! 」「映画の都」「ハリウッドは大騒ぎ」「イソップランド」「ピエ・イエス」を、苅谷和暉子とのコンビでミュージカル「相依為命~あいよっていのちをなす~」「MONTAGE~13年の夢~」、麻田キョウヤとのコンビで「TWINS!~ひーとライトの冒険~」、菅田紗子とのコンビで「襷」の作曲・編曲・音楽監督を手がけている。
2024年、作曲・編曲・音楽監督を担当したミュージカル「相依為命~あいよっていのちをなす~」がMusical Awards TOKYO 2024プレシーズン にてミニシアター賞を受賞した。
2025年、東宝の企画するMusical Theater Writing Program 2025に作曲家として選出され、作品発表を行う。
茨城県出身。専門学校ミュージシャンズ・インスティテュート東京卒業。25歳の時にミュージカル座に入団。ミュージカル「三ツ星アラカルト」で脚本・演出・作詞・作曲家でデビュー。翌年には2幕構成に修正した「三ツ星アラカルト2025」の再演を果たした。主なミュージカル座出演作 : 「ピエ・イエス」男性キャスト1(イエス)役・男性キャスト5役、「スター誕生」ぎっちゃん役、「相依為命」武一役、「東京ミュージカル」松尾栄一役などがある。

2026年04月23日(木) ~ 04月27日(月)
☞ JR上野駅 入谷口から徒歩約5分(改札からは約8分)
☎ 03-5830-3944
| ヒル | ヨル | |
| 4/23(木) | 13:30 | 18:30 |
| 4/24(金) | 13:30 | 18:30 |
| 4/25(土) | 13:30 | 18:30 |
| 4/26(日) | 13:30 | 18:30 |
| 4/27(月) | 12:00 | 16:00 |
最前列は、XXA列となります。(A列は三列目となります。)
※一列目XXA列と二列目XA列は劇場備え付けの座面の低い椅子を使用いたします。
※ロビー開場は開演の1時間前です。受付開始及び客席開場は開演の30分前です。ご注意下さい。
※本公演は組・組の一部シングルキャストで上演致します。
※出演者ならびに出演スケジュールに変更がありました場合は、何卒悪しからずご了承下さい。出演者変更の場合でも、払い戻しはいたしかねます。※残席ある場合は、劇場受付にて当日券を開演30分前より販売いたします。ご観劇当日のご予約は承っておりません。当日券をご利用下さい。
※車いすでご来場されるお客様は、お席の指定などがございますので、ミュージカル座までご連絡をお願い致します。
■未就学のお子様のご入場はできません。
■出演者との面会はございません。
【スタンド花・アレンジ花・お花束について】
■ロビーに飾るお祝い花(スタンド・アレンジ・鉢物)について。
※ラメで装飾されているお花はご遠慮下さい。
《お受け取り可能日時》
4/21(火)13時~15時
(上記は目安の時間帯です。多少お時間がずれてもお受け取り可能です。)
《指定業者について》
お祝い花をお贈りいただく際は、下記の指定業者へのお申込みをお願い致します。
株式会社PREMIER GARDEN(プレミアガーデン)
https://www.prrr.jp/
※ご注文はWEBサイトよりお申込み下さい。
※お届け先には「出演者名」の記載をお願いいたします。
※WEBサイトには、お祝い花写真の例も掲載されております。ご参照下さい。
| ミュージカル座 |
|---|
| ミュージカル座 |
2000年前から今日まで伝わる祈り
西出真理 【作曲・編曲・音楽監督】
ミュージカル『ピエ・イエス』が、お陰様で早くも再演の運びとなりました。これもひとえに、お越しくださったお客様、心を寄せて下さった皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。ゼロから作品を創り上げた初演では、関係者皆様のお力添えのお陰もあり、とても素敵で私にとっても大切な作品となりました。今年はまた演出も変わり、どんな作品になっていくのかとても楽しみです。
イエス・キリストの生涯や奇跡を描く本作。幼少の頃より西洋音楽(クラシック)に触れてきた自分にとって、キリスト教の世界観は、音楽を学ぶ上で重要な要素の一つでした。また、私が通っていた高校はプロテスタント系でしたので、高校時代は毎日休み時間に礼拝に参加し、聖書の授業やテストもあり、オルガン部に入っていた私は礼拝で奏楽を演奏したこともありました。思えば、高校時代の青春の半分はオルガン部に捧げていた気がします。大学院時代の修士論文のテーマも、敬虔なカトリック教徒である作曲家オリヴィエ・メシアンのオルガン作品に関する内容でした。
…というように、学生時代はキリスト教になじみのある生活を送ってきた私自身ですが、「神様」や「奇跡」についての本当のところがどうなのかは、よくわからないままなのが正直なところです。私は神様にお会いしたことはございませんし、お正月には神社で初詣をしてお札を買い、法事ではお寺に足を運び、クリスマスにはツリーを飾り、舞台で劇場入りをすれば神棚にご挨拶、心地よい風や食べ物の美味しさを感じては万物に宿る精霊らしきものに感謝…というように、その時々で多種多様な神仏に感謝して私なりに敬意を払う、という日常を送っております。それに現実のこの世界はあまりにも悲しいことや酷なことも多すぎて、歳を重ねるにつれて、「奇跡」というものを信じにくくなってしまった気がします。
そういったこともあり、このご挨拶文に何を書こうかと、ここ数週間ほど少しだけ頭を悩ませておりました。
けれども、そんな中でふと気づいたいくつかのことがあります。
神様にお会いしたことはないけれど、神様を信頼心から信頼する友人達の優しさに救われたことはあります。もしかしたら、そういった方達の存在を通して、私は神様の愛を受け取ったのかもしれません。
イエスの起こした奇跡をこの目で見たことはないけれど、人間も植物も動物も、そしてこの惑星に存在するあらゆるものが何処からやってきたのかを、私達はまだ誰も知りません。もしかしたらこの宇宙の現象のすべてと、私達の命一つ一つそのものが、とてつもない奇跡なのかもしれません。
イエスの復活をこの目で見たわけではありませんが、イエスの教えの中心にある「愛(アガペー)」には、生きてきた中で何百回も何千回も触れてきました。もしかしたらそれこそが、現代も多くの人の心にイエスの教えが息づいている理由なのかもしれません。
国や時代や宗教の垣根を超えて自分が人としてどう在りたいかを考えた時に、「隣人を愛すること」「地の塩、世の光であれ」「心の貧しいものは幸いである」などというように、きっとこれから先の未来に通じるヒントとなる言葉も、聖書にはたくさん書かれております。
私がこの作品の音楽を通して描きたいこと。きっと神様やイエスの奇跡を証明しようと躍起になる必要は全くなくて、約2000年前から今日に伝わる物語を、未来への祈りを込めて真摯に、音楽とともに描けばよいのだと感じました。もちろん、観劇してくださった方々がどう感じて何を持ち帰って下さるかはお客様次第です。どうぞ劇場まで足をお運びいただければ幸いです。
芸術を信じる1人として
七尾亮耶 【演出】
この素晴らしい作品を再演できる事、そして演出を任せていただけた事、とても光栄に思います。
突然ですが、皆さんは、信じられるものはあるでしょうか?
人によっては、家族かもしれませんし、友人かもしれません、パートナーかもしれませんし、お金かもしれません、歴史や科学、思想や宗教、生と死、神、自分自身、、、。
では、信じるとは何でしょうか?
私は「信じる事=愛」なのではないかと感じています。
今回の作品は、2000年以上前に生きたイエスという青年が、生まれた時からの迫害や、信じていた仲間の裏切りを経験し、苦悩や葛藤、絶望を抱えながらも、それでも信じ続けた事で起きた奇跡。その一部を全編歌で描いた作品です。
何を信じるべきか、判断がより難しくなった現代だからこそ、今この作品をやる意義があると私は感じています。
芸術を生業としている我々が、世界で1番読まれ、今尚映画などで引用されているこの作品を通してできる事がある。
私たち芸術家は、自分に出来る範囲で奇跡を起こしたい。その想いで作品を創ります。
私の言葉で、歌で、踊りで、心で、少しでも人の心に響かせたいと。私もその1人です。私は芸術を信じる者の1人としてこの劇場で小さな奇跡を起こせたら、そう思っています。素晴らしいキャストの皆様と、ヨーロッパ約2000年の歴史を旅しながら、共に作品を創りあげられる日を楽しみにしております。
【映像審査について】
ミュージカル「ピエ・イエス」実技審査を、書類選考なし・映像審査のみにて実施致します。
全編歌で綴るミュージカルとなりますので、特に、歌に自信のある方また芝居を歌で表現したい方を募集致します。
※全10回公演中、月組・星組の各5回公演出演のダブルキャストで募集。
※ご応募いただく際に、『プロフィール、アンケート、歌映像、動き映像・自己PR映像』を、データにてお送りいただき映像審査へと進みます。
※書類選考はありません。
| 演目 |
|---|
| ミュージカル座4月公演 『ピエ・イエス』 |
| 劇場 |
| 上野ストアハウス |
| 日程 |
| 2026年04月23日(木) ~ 04月27日(月) |
| 応募資格 |
18歳以上の男女。年齢の上限はなし。
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| 応募方法 |
【STEP1】
●映像審査課題の各資料は、「ピエ・イエス」オーディション以外の用途での使用を固くお断りいたします。
《オーディション配布用資料》
【STEP2】
【歌唱映像】
【動き映像】
【自己PR動画】
【STEP3】
【お送りいただく資料】
※【事務所に所属しているが、今回の応募は個人での応募(連絡先が事務所を通さず全て本人)の場合】は、連絡先は個人の連絡先を記入して下さい。(所属事務所の連絡先は明記しないように。)
※写真がうまく貼り付けられない場合は、別途お送りいただいても可。
2)アンケート
3)審査用映像(歌・動き・自己PR)
【映像データをお送りいただく方法例】
【コールバックについて】
【お願い】
【STEP4】
※連絡先がご本人様なのか事務所ご担当者様なのかがハッキリわかるようご明記下さい。
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| 応募書類締切日 |
|---|
| 2025年12月15日(月)【必着】 |
| 稽古 |
【稽古場】
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| 備考 |
※チケットノルマはありませんが、S席35枚分程度の金額のチケット販売のご協力をお願い致します。
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| 宛先 |
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【データ送付の場合】 【郵送の場合】 郵送での応募はできません |
| お問合せ |
メールのみの対応となります。 kawada.mayumi@musical-za.co.jp 必ず、お名前・ご連絡先(メールアドレスと電話番号の両方)をご明記ください。 kawada.mayumi@musical-za.co.jp からのメールを受信できるように設定してください。 ※ご返信までには、数日かかる場合もございます。予めご了承下さい。 |
合否のお問合せには対応しておりません。
M1「聖歌」:美しい聖歌の合唱により、ミュージカルが始まります。
M2「受胎告知」:乙女マリアのもとに天使ガブリエルが現れて、神の聖なる霊があなたにくだり、あなたに男の子が産まれるでしょうと告げます。
M3「イエスの星」:ベツレヘムに現れた不思議な星は、イエスの誕生を祝って光り輝きます。東方の三博士が現れて、イエスの誕生を祝福します。
M4「洗礼者ヨハネ」:ヨルダン川の聖者と呼ばれた洗礼者ヨハネは、川の水で人々の洗礼を行いました。イエスがヨハネの洗礼を受けます。
M5「悪魔の試み」:イエスは荒れ野に向かい、四十日の断食を行い、悪魔の試みに打ち勝ちます。
M6「ペテロとぶどう酒」:イエスはガリラヤのほとりでペテロとアンデレを弟子にします。カナの町で結婚式が行われた際に、イエスはぶどう酒を増やす奇跡を行います。
M7「魚と病人」:イエスは湖で、大漁の魚を捕る奇跡を行い、中風で苦しむ重病人を治します。
M8「お救いください」:イエスに助けを求める大勢の人々を癒すイエス。イエスを慕う人が全国からやって来ます。
M9「山上の垂訓」:イエスは人々を丘の上に集めて教えを説きます。
M10「地の塩、世の光」:イエスは、人々を「あなた方は地の塩、世の光である」と言います。
M11「汝の敵を愛せ」:「汝の敵を愛せ」「復讐をしてはいけません」と説くイエスの教え。
M12「求めなさい」:「求めなさい。そうすれば与えられる」と説くイエスに人々が同調します。
M13「マリアの歌」:聖母マリアが神を讃えて歌う讃歌。
M14「危険な男」:カヤパとピラト、ファリサイ派の人々がイエスを危険視します。
M15「主の祈り」:「祈る時にはどのように祈ればよいのですか?」と問われて、イエスは「主の祈り」を教えるのでした。
M16「ラザロの復活」:イエスは死んだラザロを復活させる奇跡を行います。
M17「罪深き女~あの人がいる世界」:イエスは、姦淫の罪を犯したマグダラのマリアを石打ちの刑から救います。イエスに光を見いだすマグダラのマリア。
M18「ホサナ」:イエスのエルサレム入場。大勢の群衆が「ホサナ」と叫んでイエスを讃えます。
M19「怒りの神殿~シ-ザーのものはシーザーに」:イエスはエルサレムの神殿にはいり、神殿内で売り買いをしている商人たちを怒り、追い出してしまいます。「ユダヤ人はローマに税金を払うべきか?」と問われたイエスは、「シーザーのものはシーザーに。神のものは神に返せ」と答えるのでした。
M20「ピラトの妻の夢」:ピラトの妻クラウディアが、鞭打たれ血だらけになって死んだ男の夢を見たと夫のピラトに告げます。そしてその男を殺したのはあなただと言い、恐怖に震えます。
M21「予告」:イエスは、やがて自分は鞭打たれ、十字架にかけられるだろうと、自分の行く先を予告します。聖母マリアが息子のために神に祈ります。
M22「ユダの裏切り」:イエスの弟子ユダが、銀貨30枚と引き換えにイエスの場所を教えると、カヤパに約束します。
M23「最後の晩餐」:「最後の晩餐」のシーン。イエスは「この中に私を裏切ろうとしている者が一人いる」と言い、ペテロに、「あなたは明日の夜明け、ニワトリが鳴く前に三度私のことを知らないというでしょう。」と預言します。
M24「ゲッセマネ」:ゲッセマネの園で一人苦悩し、神に祈るイエス。
M25「鞭打ち~十字架刑」:イエスは捕らえられ、カヤパのもとで取り調べを受け、ピラトとヘロデを経て鞭打ちと十字架刑が決まります。
M26「ペテロの拒否」:ニワトリが鳴く前に三度イエスを知らないと言うペテロ。
M27「イエスの死~ピエタ」:十字架上で死ぬイエス。死んだ我が子を抱えて悲しむ聖母マリア。
M28「復活」:イエスが死んで三日後、イエスは復活してマグダラのマリアと弟子たちの前に姿を現します。そして「すべての民に私の教えを広めなさい。世の終わりまで、私はあなた方と共にある」と言い残し、天国に昇って行くのでした。
M29「ピエ・イエス」:現在。今もなお、戦争や災害で亡くなる人々を追悼して歌う「ピエ・イエス」を最後に、ミュージカルは幕を閉じます。
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【東京営業所】
〠170-0013
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E-mail:m-za.info@musical-za.co.jp
私は過去、「ルルドの奇跡」や「マザー・テレサ 愛の歌」「何処へ行く」などで、キリスト教の世界観を描いたミュージカル作品を発表してきました。ヨーロッパの歴史や文化を学ぶ時、不可欠な題材でした。しかし、キリストの物語そのものは描いたことがありません。これが初めての経験です。イエス・キリストの物語である「新約聖書」は、過去2,000年間のヨーロッパを貫く宗教観、哲学、道徳、人生観、時には科学でした。これほど長期間に渡って多くの人類に甚大な影響を与えてきた物語は他にないでしょう。では、それはなぜなのか。その答えをさがす創作の旅でした。
ヨーロッパには「オラトリオ」という形式の舞台があります。宗教的な内容の物語を音楽で綴ったオペラのような形式ですが、オペラと違って演技や背景、衣裳はありません。私はこの「オラトリオ」のような舞台を作ってみたいと以前から思っていて、昔から作曲の西出真理さんたちに別作品の稽古場で相談していました。キャストたちが楽譜を持って歌うだけで、ひとつの物語になる形式です。簡単に上演出来ますので、全国のコーラスグループや音楽家協会などで使ってもらえる作品がいいなと思っていました。今回の公演では、演技や振付、背景、衣裳、などを作って小さなミュージカルとして上演致しますが、創作の根幹には「オラトリオ」を書くというのをイメージして作りたいと思っています。
20世紀以降、科学の発達のおかげで、聖書に書かれてある奇跡が、説明しにくい時代となってきました。死人を甦らせたり、水の上を歩いたり、食べ物を増やしたりという奇跡を、今の人にどう伝えるべきか、あちこちで苦労のほどがしのばれます。聖書を解説した本では、奇跡を比喩的表現として解説してみたり、有名なミュージカルの「ジーザス・クライスト=スーパースター」では、キリストの復活を含めて奇跡はほとんど出てきません。しかし、普段からフィクションに携わっている私のような人間からすると、奇跡は何も困りません。そういう場面があった方がわくわくしますし、信じるか信じないかは、あなた次第ですという立場でいいと思っています。そういう意味で、この作品には奇跡がいっぱいです。新約聖書には、40以上の奇跡が書かれています。そうした奇跡を前にして、この世には奇跡がいっぱいだと想像してみるのもいいことだと、私は思っています。奇跡がまったく起こらない世界に住むより、奇跡が起こる世界に住みたいですから。私がこのようなミュージカルを作ることも、奇跡のなせるわざかもしれないと思いながら作りたいと思います。
今回の舞台のコンセプトは、「美しいミュージカル」を作るということです。美しさには様々な基準があることは承知していますが、美しさにこだわって作りたいと考えています。物語の美しさ、音楽の美しさ、ソロやハーモニーの美しさ、心の美しさ。「山上の垂訓」として知られる「心貧しきものは幸いである」というようなイエスの教えのひとつひとつが、音楽的な美しさを伴って迫ってくる、心洗われる舞台を目指したいと思います。どうぞご期待ください。