ミュージカル座10月公演
作曲・編曲・音楽監督/山口琇也 脚本・作詞・演出・振付/ハマナカトオル
「ひめゆり」「ルルドの奇跡」など、数々のオリジナル・ミュージカルを創作してきた山口琇也とハマナカトオルのコンビが、神が与えた人間の運命をテーマに、フランス革命に生きた、あまりに対照的な二人の女性の人生を描き、1998年に初演した作品です。「泣かないで」「アレルヤ」「あなたのもとへ」「世界をつくるのは女」「仮面舞踏会」「7月14日」など、迫力溢れる21曲のミュージカル・ナンバーが物語を彩る、ドラマティックなミュージカルです。2016年10月、新キャストで7年ぶりとなる上演が決定しました。どうぞご期待ください!!
ストーリー 幕が上がると、舞台は1793年のパリ。革命裁判所の法廷で、喪服の元フランス王妃マリー・アントワネットに死刑の判決がくだされる。コンシェルジュリーの牢獄で、最期の夜を迎えるアントワネットに付き添う牢番の女中ロザリー。「今まで私のことを、どう思っていたのです?」とたずねた元王妃に、ロザリーは「憎んでおりました。」と答える。その夜、アントワネットとロザリーは、初めて心を開き、互いの人生を語り合うのだった。 オーストリアの女帝マリア・テレジアの娘に生まれ、14歳でフランス皇太子ルイ16世の花嫁となったアントワネット。嫁ぎ先のヴェルサイユ宮殿は権謀術数が渦巻き、あらゆる苦難が待ち構えていた。夫のルイは性的に不能で、夫婦は理解し合わず、何がよくて悪いのかも分からぬなか、取り巻きの貴族たちに言われるがまま、奢侈と浪費を繰り返し、孤独のなかで次第に国民の評判を落として行く。オペラ座の仮面舞踏会で知り合った青年貴族フェルゼンとの恋もスキャンダラスに報道され、売春婦上がりの伯爵夫人ジャンヌと宝石商ベメールによって企まれた首飾り事件でも、無実であったのに国民の激しい怒りを買い、フランス革命の火付け役になってしまう。さらに事態を最悪にしたのは、革命後のヴァレンヌへの逃走発覚だった。国王と王妃がフランスを捨てて国外へ逃げ出すという醜態に、国民は激怒。革命政府は王権の停止を宣言し、国王ルイ16世を死刑とした。坂道を転げ落ちるように自らの死に突き進むアントワネットの人生。巨大な運命の力にあらがうことは不可能だった。 一方、理不尽な封建社会で貧しい農民の娘に生まれたロザリーは、幼くして父を領主に殺され、母は自殺という不幸な生い立ちを送った。幼なじみのアランは農村に幻滅し、ルソーの思想に共鳴して都会に赴く。姉のフランソワーズは、生きるため貴族に関係を持たれて妊娠し、一人息子ピエールを産む。ロザリーはフランソワーズと一緒に田舎を出て、マルグリートが経営するパリの売春酒場で賄いとして働き始めるが、ある夜、ロザリーは店を訪れたバスチーユの看守長ドローネに陵辱され、看守長を刃物で切りつけてセーヌ川に身を投げる。ロザリーの投身を目撃した情報屋のジャン・ポールは、革命派の仲間アランに知らせ、ロザリーを救って革命派の隠れ家にかくまう。こうして、ロザリーは貴族を憎むようになり、旧時代の象徴として、ルイ16世とマリー・アントワネットの打倒を目指し、仲間と共にフランス革命へと突き進む。だが、バスチーユの戦いで姉のフランソワーズを失い、続く民衆による独裁政権の粛正でアランを失ったロザリーは、孤独となり、生きる意味を見失う。ロザリーが牢番の女中を命じられて喪服のアントワネットと出会ったのは、そんな時だった。二人の回想は朝まで続き、やがてロザリーの心に、意外な変化が起こる。だがその時、アントワネットの死刑執行の時間が訪れた。
■初演時の新聞評 ミュージカル評論家永井宏子氏の劇評より(世界日報1998年5月10日号) ■関連動画
※出演者変更のお知らせ※
■上演スケジュール 上演時間2時間55分(休憩15分)
■スタッフ 作曲・編曲・音楽監督/山口琇也 脚本・作詞・演出・振付/ハマナカトオル 美術/松野 潤
■公演のお問い合わせ
〒330-0061 埼玉県さいたま市浦和区常盤9-8-15 松本ビル
■スタッフ プロフィール紹介
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喪服のフランス王妃マリー・アントワネットと、牢番の女中ロザリー。王妃の死刑執行前夜、二人が初めて語り合った、壮絶な運命の物語。
「ひめゆり」「ルルドの奇跡」など、数々のオリジナル・ミュージカルを創作してきた山口琇也とハマナカトオルのコンビが、神が与えた人間の運命をテーマに、フランス革命に生きた、あまりに対照的な二人の女性の人生を描き、1998年に初演した作品です。「泣かないで」「アレルヤ」「あなたのもとへ」「世界をつくるのは女」「仮面舞踏会」「7月14日」など、迫力溢れる21曲のミュージカル・ナンバーが物語を彩る、ドラマティックなミュージカルです。2016年10月、新キャストで7年ぶりとなる上演が決定しました。どうぞご期待ください!!
幕が上がると、舞台は1793年のパリ。革命裁判所の法廷で、喪服の元フランス王妃マリー・アントワネットに死刑の判決がくだされる。コンシェルジュリーの牢獄で、最期の夜を迎えるアントワネットに付き添う牢番の女中ロザリー。「今まで私のことを、どう思っていたのです?」とたずねた元王妃に、ロザリーは「憎んでおりました。」と答える。その夜、アントワネットとロザリーは、初めて心を開き、互いの人生を語り合うのだった。
オーストリアの女帝マリア・テレジアの娘に生まれ、14歳でフランス皇太子ルイ16世の花嫁となったアントワネット。嫁ぎ先のヴェルサイユ宮殿は権謀術数が渦巻き、あらゆる苦難が待ち構えていた。夫のルイは性的に不能で、夫婦は理解し合わず、何がよくて悪いのかも分からぬなか、取り巻きの貴族たちに言われるがまま、奢侈と浪費を繰り返し、孤独のなかで次第に国民の評判を落として行く。オペラ座の仮面舞踏会で知り合った青年貴族フェルゼンとの恋もスキャンダラスに報道され、売春婦上がりの伯爵夫人ジャンヌと宝石商ベメールによって企まれた首飾り事件でも、無実であったのに国民の激しい怒りを買い、フランス革命の火付け役になってしまう。さらに事態を最悪にしたのは、革命後のヴァレンヌへの逃走発覚だった。国王と王妃がフランスを捨てて国外へ逃げ出すという醜態に、国民は激怒。革命政府は王権の停止を宣言し、国王ルイ16世を死刑とした。坂道を転げ落ちるように自らの死に突き進むアントワネットの人生。巨大な運命の力にあらがうことは不可能だった。
一方、理不尽な封建社会で貧しい農民の娘に生まれたロザリーは、幼くして父を領主に殺され、母は自殺という不幸な生い立ちを送った。幼なじみのアランは農村に幻滅し、ルソーの思想に共鳴して都会に赴く。姉のフランソワーズは、生きるため貴族に関係を持たれて妊娠し、一人息子ピエールを産む。ロザリーはフランソワーズと一緒に田舎を出て、マルグリートが経営するパリの売春酒場で賄いとして働き始めるが、ある夜、ロザリーは店を訪れたバスチーユの看守長ドローネに陵辱され、看守長を刃物で切りつけてセーヌ川に身を投げる。ロザリーの投身を目撃した情報屋のジャン・ポールは、革命派の仲間アランに知らせ、ロザリーを救って革命派の隠れ家にかくまう。こうして、ロザリーは貴族を憎むようになり、旧時代の象徴として、ルイ16世とマリー・アントワネットの打倒を目指し、仲間と共にフランス革命へと突き進む。だが、バスチーユの戦いで姉のフランソワーズを失い、続く民衆による独裁政権の粛正でアランを失ったロザリーは、孤独となり、生きる意味を見失う。ロザリーが牢番の女中を命じられて喪服のアントワネットと出会ったのは、そんな時だった。二人の回想は朝まで続き、やがてロザリーの心に、意外な変化が起こる。だがその時、アントワネットの死刑執行の時間が訪れた。
桐朋学園大学音楽学部卒業後、オペラ、ミュージカルの舞台に数多く出演。また、スタジオプレイヤー(ベース、キーボード、ヴォーカル)、コンサートのバックミュージシャン、アレンジャー、指揮等々の経験を積んだ後、スタッフ活動に加わり、ミュージカルの分野では「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」「回転木馬」「42nd ストリート」「ラ・マンチャの男」「ベガーズ・オペラ」「ブラッド・ブラザーズ」「GOLD~カミーユとロダン~」「ダディ・ロング・レッグズ」等の音楽監督、並びにヴォーカルトレーナーを務め、コンサート、リサイタルの構成・プロデュースなども数多く手がけている。また、タレント、歌手の方々のヴォーカル指導にも力を注ぎ、あらゆるジャンルに対応出来る声作りを目指している。「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ルルドの奇跡」「赤毛のアン」「ママ・ラヴズ・マンボ」「スウィング・ボーイズ」など、オリジナル・ミュージカルの作曲・編曲家としても数多くの作品に参加し、「山彦ものがたり」では文化庁主催海外公演(中国・ベトナム・韓国)を行い、英語台本でのニューヨーク公演は反響を呼んだ。「ミュージカル座」の作曲・音楽監督として、オリジナル・ミュージカルの新作発表を目標に創作活動を続けている。その他、NHKをはじめ多くのTV番組の音楽スタッフとして活動するかたわら、若い才能の育成にも力を注いでいる。2006年には舞台の音楽活動に対し菊田一夫賞(特別賞)、2007年には読売演劇大賞優秀スタッフ賞、2010年には日本演劇興行協会賞を授与された。ミュージックオフィスALBION代表。
1958年東京生まれ。ミュージカル作家・演出家・プロデューサー。俳優、宝田明氏が主催する宝田芸術学園でミュージカルを学び、舞台俳優の活動を経て脚本・演出家として独立。数々の作品を発表した。1993年から専門学校舞台芸術学院ミュージカル部別科の主任講師として、19回の卒業公演を作・演出。多くの生徒を育てた。1995年、国産の新作ミュージカルの創造と普及を目的に「ミュージカル座」を創立。劇団代表・座付作家・演出家・プロデューサーとして、「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ゴースト」「ロザリー」「ルルドの奇跡」「サイト」「アインシュタイン・フォーリーズ」「センス・オブ・ワンダー」「ブロードウェイ殺人事件」「ニューヨーカーズ」「スウィング・ボーイズ」「舞台に立ちたい」「三人の花嫁」「コンチェルト」「雪の女王」「不思議なラヴ・ストーリー」「赤ひげ」「わだつみのこえ」「何処へ行く」「マザー・テレサ 愛のうた」「チェアーズ」「スター誕生」等のオリジナル・ミュージカルや、「ママの恋人」「野の花」等のストレートプレイを発表。劇団外では、松竹「花いくさ」、黒木瞳「ママ・ラヴズ・マンボ」シリーズ、「今井清隆ファースト・コンサート」、「イル・ミュージカーレ」などを手がける。最近では、新しいミュージカル作家・演出家のプロデュースに取り組み、竹本敏彰作「ロイヤルホストクラブ」、藤倉梓作「カムイレラ」等、多くのオリジナル・ミュージカルを製作。日本のミュージカルの成長と普及のために力を尽くしている。公益社団法人日本演劇協会会員。
抜群の歌唱力を生かして「レ・ミゼラブル」「ファントム」劇団四季「春のめざめ」「蒼穹のファフナー」などミュージカルの舞台で活躍。2007年にはアニメ「ヒロイック・エイジ」のエンディング・テーマを歌いメジャー・デビュー。シングルCD「Azurite」とミニ・アルバム「TRUE GATE」を発売している。ミュージカル座「ひめゆり」では「小鳥の歌」を歌う“ゆき役”を長年に渡ってつとめ、高い評価を獲得。2008年と2016年には「ルルドの奇跡」ベルナデット役に主演し、素晴らしい歌と演技を披露。「ロザリー」には初出演で、タイトル・ロールに挑む。
8歳の時、ミュージカル「アニー」で初舞台。その後は子役として舞台やTV・映画に出演。18歳で「レ・ミゼラブル」に出演。2015年よりコゼット役を演じている。その他の出演作に、「GOLD―カミーユとロダン」「Count Down My Life」「Marry Me A Little」、映画「プリンス・オブ・エジプト」ヤングミリアム役の歌の吹き替えなどがある。ミュージカル座には「ひめゆり」ふみ役、「不思議なラヴ・ストーリー」ヒロイン、アイリーン役、「BEFORE AFTER」エイミー役などに出演。「ロザリー」には初出演で、悲劇のフランス王妃を演じる。
ロザリー
浦壁多恵マリー・アントワネット
清水彩花アラン
ルイ16世
フランソワーズ
フランソワーズ
ジャンヌ
ジャンヌ
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宝石商ベメール
エルマン裁判長
ドローネ看守長
ジャン・ポール
ジャン・ポール
フェルゼン
フェルゼン
ヴェルモン神父
森田浩平マルグリート
寿ひずる2016年10月05日(水) ~ 10月10日(月)
☞ JR品川駅から京浜急行で2駅「新馬場」駅下車徒歩2分
☎ 03-3471-3200
13:00 | 18:00 | 18:30 | |
10/5(水) | 完売 |
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10/6(木) | 完売 |
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10/7(金) | 完売 |
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10/8(土) | 完売 |
完売 |
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10/9(日) | 完売 |
完売 |
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10/10(月・祝) | 完売 |
開場は開演の30分前です。
本公演は組・組の一部ダブルキャストで上演いたしますが、ロザリー役の浦壁多恵、マリー・アントワネット役の清水彩花は、全ステージ出演します。キャストの組分けを、ご確認ください。
残席ある場合は、公演開演の1時間前より当日券を販売いたします。ご観劇当日のご予約は承っておりません。当日券をご利用ください。
出演者並びに出演スケジュールに変更がありました場合は、何卒悪しからずご了承ください。出演者変更の場合でも、他日への変更、払い戻しはいたしかねます。
未就学児童のご入場はできません。
〠 330-0061
埼玉県さいたま市浦和区常盤9-8-15 松本ビル
【東京営業所】
〠170-0013
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TEL:048-825-7460
FAX:048-825-7461
E-mail:m-za.info@musical-za.co.jp
「優れた創作ミュージカルと出会うと嬉しくて、「観て、観て」と声をかけたくなる。先月末に上演されたミュージカル座公演「ロザリー」は、その声を大にしたい傑作だった。物語の舞台はフランス革命。牢獄に捕らえられたマリー・アントワネットを最期まで世話したロザリー。史実には無学な女中としか記載のない彼女を、貴族に激しい憎しみを抱く貧民街の娘として王妃と対峙させ、二人を芯に据えて、革命に巻き込まれて行く人々を描いた群像劇である。何よりも感心したのは、音楽シーンをドラマに組み込むセンスが良いこと。音楽はミュージカル経験豊富な山口琇也で、歌詞を生かした曲づくりはさすが。旗揚げ公演以降、常に力作を発表しているミュージカル座の今後を大いに期待したい。」
(世界日報1998年5月10日号)