ミュージカル座は、新しい国産ミュージカルの創造と普及を目的に、1995年、専門学校舞台芸術学院ミュージカル部の演技講師を務めていた脚本・演出家ハマナカトオルが、同学院の卒業生の中から優秀なメンバーを集めて創立したミュージカル劇団です。 1997年、本拠地となる稽古場と事務所を現在の埼玉県さいたま市浦和区に設置。2000年に法人化して、有限会社ミュージカル座となりました。 創立当初から、ミュージカル座代表であるハマナカトオル脚本・作詞・演出による「ひめゆり」「ルルドの奇跡」「スウィングボーイズ」「何処へ行く」など、本格的なオリジナル・ミュージカルを製作・上演。 3度に渡る東京芸術劇場ミュージカル月間優秀賞を受賞、文化庁芸術創造活動特別推進事業採択団体に選ばれるなどの高い評価を受け、日本を代表する創作ミュージカル劇団のひとつとして活動をしています。
現在は、ハマナカトオル作品に加え、竹本敏彰脚本・作詞・演出による「ロイヤルホストクラブ」「トラブルショー」「マリオネット」、藤倉梓脚本・作詞・作曲・演出による「カムイレラ」「プロパガンダ・コクピット」、川本昭彦脚本・作詞・演出による「バクマツ。」、中本吉成演出による「不思議なラヴ・ストーリー」、ブロードウェイ・ミュージカル「アイランド~かつてこの島で」など、複数のミュージカル作家・作曲家・演出家が華々しく創作を競うクリエイター集団へと進化し、毎年10本を超える公演を行うほど、活発な公演活動を行うようになりました。 重厚なポップ・オペラ(全編歌で綴るミュージカル)から、爆笑のミュージカル・コメディ、オフ・ブロードウェイ風小編成のミュージカル、ブロードウェイ・ミュージカル、そして時にはストレートプレイまで、各クリエイターの多彩な作風による意欲的な芸術創造活動を続けています。
また、劇団員のレッスン・システムに加え、経験のない一般の方でも楽しくミュージカルを学べる「日曜体験クラス(3ヶ月の短期コース)」や、子供たちのミュージカル教育のための「ニッキー・スクール」などにも稽古場を開放して、ミュージカルの普及と裾野拡大のために力を注いでいます。 劇団員は、ミュージカル座の公演はもちろん、自主性を尊重した自由な気風の中で、外部でも幅広く活動し、歌って踊って演技が出来て、舞台や劇場機構についても熟知したプロフェッショナルな舞台人として活躍を続けています。
最高のエンタメ工房!
竹本敏彰 【ミュージカル作家 / 演出家 / 劇団員】
劇団の一番の自慢は、30作品以上のレパートリーを持っていること。それはミュージカル座が”劇団”という枠に捕らわれず、誰もが自由な発想で、誰からも検閲を受けることなく自由に作品を創造出来る最高のエンタメ工房の証しでしょう。 僕が脚本を書き始めたのは、ミュージカルの敷居を少しでも低くして、観る側も演じる側ももっとカジュアルに参加出来るジャンルにしたいという強い想いからでした。 そしてまた、年間にして延べ数百人のキャストやスタッフたちと時代の風を感じ、日々新たな創造をしながら、才能を持った仲間と積極的に知り合い、共存しながら、知恵を絞り、妥協せず、どれだけ素晴らしいものを生み出すことができるか。 今までもこれからも大切にしていきたいことです。 演劇というジャンルは、世の中がデジタル化していっても、生身の人間が、”心”という非常にデリケートでアナログ的なものを扱います。 時代の便利さから到底かけ離れた世界にいますが、人間の本質に触れることが出来る崇高な世界です。 作品が悲劇でも喜劇でも、思わず”人間万歳!”と叫びたくなるような、魂の震える作品を、ミュージカル座という最高のエンタメ工房で創造していければと思っています。今までの20年間も、そしてこれからの20年間も。
ミュージカル「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ゴースト」「ロザリー」「ルルドの奇跡」「サイト」「アインシュタイン・フォーリーズ」「センス・オブ・ワンダー」「ブロードウェイ殺人事件」「ニューヨーカーズ」「スウィングボーイズ」「舞台に立ちたい」「コンチェルト」「雪の女王」「三人の花嫁」「不思議なラヴ・ストーリー」「赤ひげ」「わだつみのこえ」「何処へ行く」、ストレートプレイ「ママの恋人」「野の花」
ミュージカル「カムイレラ」「sign-サイン-」「プロパガンダ・コクピット」
ミュージカル「バクマツ。」
ブロードウェイ・ミュージカル「アイランド~かつてこの島で」
「ミュージカル座ガラコンサート」
ハマナカトオル(脚本・作詞・演出・振付) / 竹本敏彰(脚本・作詞・演出) / 藤倉 梓(脚本・作詞・作曲・演出) / 川本昭彦(脚本・作詞・演出) / 中本吉成(演出) / 会川彩子(演出) / 山口琇也(作曲・編曲・音楽監督) / 玉麻尚一(作曲・編曲・音楽監督) / 木村直樹(作曲・編曲) / 眞鍋昭大(編曲) / tak(作曲・編曲・音楽監督) / 久田菜美(作曲・音楽監督) / 入吉玲羽(歌唱指導) / 守屋由貴(音楽監督助手) / 吉田英美(翻訳) / 狩俣咲子(振付) / 梅沢明恵(振付・演出助手) / 谷内 雪(振付) / 小川こういち(振付) / 松野 潤(美術) / 富永美夏(衣裳) / 斉木美恵(衣裳) / 五大輝一(衣裳・ヘアーアレンジ) / 中埜愛子(衣裳) / 小川 修(照明) / 太田安宣(照明) / 戸田雄樹(音響) / 中村恵美子(音響) / 松下祐士(音響) / 坂井 悠(音響) / JUNGO(映像) / 小谷 武(舞台監督) / 大地洋一(舞台監督) / 伊藤清一(舞台監督) / シマクラヨウ(宣伝美術) / 菊池 仁(宣伝美術) / 山内光幸(撮影) / 川田真由美(制作) / 村上恵子(制作) / 由佐憲靖(制作)
川田真由美 / 狩俣咲子 / 竹本敏彰 / 片岡直美 / 鈴木智香子 / 片桐和美 / 梅沢明恵 / 会川彩子 / 伊藤 鈴 / 佐野眞介 / 三辻香織 / 藤澤知佳 / 村上恵子 / 米倉裕子 / 福田奈実 / 西 利里子 / 山本英美 / 田宮華苗 / 神郡英恵 / 鈴奈けい / 野沢美喜 / 滝口恵梨果 ほか
「ロイヤルホストクラブ」「トラブルショー」「ルルドの奇跡」「赤ひげ」「ひめゆり」
1995年に私は、当時講師を務めていた専門学校舞台芸術学院ミュージカル部の卒業生たちと一緒に、ミュージカル座を始めました。 「ミュージカル座」という名前を付けた時に、こだわりは、「ミュージカル」という「ジャンル」だけにしようと思っていました。 将来、団体が発展すれば、私の作品でないものもやるだろう。私以外の人間が公演を仕切ることもあるだろう。 だから、私の名前やイニシャルなどは、一切団体名に付けないようにしようと決めました。 創立から9年間は、私の作品だけを上演していましたが、2004年に竹本敏彰作品を初上演した時から、ミュージカル座は、複数の座付作家体制となりました。 2013年には、ハマナカ作品、竹本作品に加えて、藤倉梓作品、川本昭彦作品、中本吉成演出作品と、4人のミュージカル作家、5人の演出家で、年間のレパートリーを回すようになりました。 それと共に、作曲などの音楽スタッフも増えました。日本のミュージカルを発展させたいという、同じ夢を持つ若い仲間が増え、頼もしく思っています。 私たちより上の世代や、私たちの世代と比べて、今の若い世代は遥かに優秀ですよ。 ミュージカルをよく知っているんです。昔よりミュージカルが認知されたおかげかもしれません。 「ミュージカル」というジャンルにこだわって、どのような展開が出来るか、一生をかけて追求して行くことが私の闘いです。 見果てぬ夢は、やはりミュージカル座から、後世に残る”名作”を誕生させることです。名作を創り出すということは、ないものを見つけ出すのではなく、あるものを見出すことだと私は思っています。 どんなに困難でも、あきらめず挑戦して行きたいと思います。