はいだしょうこ 木村花代 | 上原婦長(木村花代)と学徒 |
上原婦長を演じる木村花代さん。「オペラ座の怪人」クリスティーヌ役、「美女と野獣」ベル役等、数々の劇団四季の主演舞台を務め、退団後も「ミス・サイゴン」エレン役、「アニー」グレース役等、多くの話題作に出演しています。「ひめゆり」上原婦長役は2度目の出演です。
木村花代
「先日の月組で衣装を着けて初通し稽古。上原婦長の出てない場面は正面から見ていたのですが、本当に1人1人の作品に対する集中力がとても良く、色んな場面で何度も胸が熱くなり学徒の皆を愛おしく見ていました。その中でもキミ役のはいだしょうこさん(最近は親しみを込めて”しょうちゃん”と呼ばせてもらってます)。彼女は抱えきれない想いに涙が止まらなくなってらっしゃって、改めて今回は女優として沢山の事を学ばせて頂いてます。私は今年の5月、沖縄に行き、上原婦長がお亡くなりになった山城の丘でご冥福をお祈りすると共に、再び作品を伝える使命を頂いた事を報告させて頂きました。そして糸数のガマのツアーに参加し、その時待ち合い室で偶然ばったり会ったのがはいださんでした。それが今年のキミ役と上原婦長役の出会いです。なにか運命めいたものを感じつつ、沖縄で肌で体験して感じてきた事を踏まえ、前回とは違う新たな思いでこの役に挑んでいます。戦後70年という節目の年に「ひめゆり」に選ばれたキャスト達は、日本人として語り継ぐ大きな役目を担って、舞台上で誇りと祈りを持って生き抜いています。どうぞ劇場に足をお運びください。」
昨年に続き、「小鳥の歌」を歌うゆき役を演じる水野貴以さん。10歳の時にミュージカル「Annie」アニー役でデビューし、劇団四季聴講生などを経て、「マルグリット」「サンセット大通り」などの舞台から、山田洋次監督映画「たそがれ清兵衛」、「母べえ」、NHKドラマ「坂の上の雲」などに出演。今年公開のアメリカ映画「ANNIE/アニー」では、グレース役の吹き替えを担当している若手実力派です。
水野貴以「初めての「ひめゆり」出演は、島田歌穂さん出演の時。それから久しぶりに昨年、ゆき役を演らせていただき、今回の出演は3回目になります。昨年に引き続きなので、何か新しいことをやろう!とは特に思っていませんが、メンバーも演出も変わり、またこの1年で私にも色々なことがあり、自然と新鮮な気持ちで取り組んでいることに驚きました。ふみちゃんやはるちゃんとの関係性は、昨年作ったからこそ、今年また新たに広がった部分もあるので、輪をかけて新鮮に挑めるのが、とても楽しいです。他の学徒隊のみんなも、チームワークがとても良くて、芝居中でも自然に助け合えている・・・あ、私が助けてもらっているだけなのかもしれませんが・・・(笑) とても素敵な仲間達なので、良い意味で頼り合って、「ひめゆり」の世界を生きていけたらなと思います。」
ちよ役を演じる西利里子さん。国立音楽大学声楽科を卒業してミュージカル座へ。「ルルドの奇跡」マリー役、クロワジーヌ役、「何処へ行く」アティア役、「マザー・テレサ 愛のうた」スバシニ(シスター・アグネス)役や、各種コンサートなどに出演。「ひめゆり」は、ちよ役で連続出演を続けると共に、毎年音楽監督助手もつとめています。
西利里子
「「ひめゆり」という作品に出会って十数年が経とうとしています。振り返ると、その年月が恐ろしくもあり、そして、最近では少し誇りにも思えて来ました。この作品に出会わなかったら。人生できっと深く知ろうとしなかったであろう、沖縄戦のことや、ひめゆり学徒隊のこと、私がこの作品を通して知れたように、この作品が、誰かの知るきっかけに、そして、”想う”きっかけの1つになれたら素敵だなと思っています。先日、ビリー先生(山口琇也)によるコーラス稽古の時、今までずっと、decrescendoだったものが、今年はcrescendoに変わったり、今までそうしていなかった所が実はこうだったという発見があったり、知っているつもりでしたが、まだまだ知らないこともたくさんあって、そして、そのカンパニーに合うカラーもあって、そうして、毎年新しくなって行くんだなと思いました。今年もちよ役を演らせていただきます。今年は、同じ班に私の初舞台から一緒だった先輩方がいます。環境が違う中でのちよはまた新しい発見があって、とても楽しいです。2015年新生「ひめゆり」を、そして私なりの新生ちよを、観ていただけたら嬉しいです。今年もちよとして生きられることに感謝しつつ、「ひめゆり」と共に暑い夏をむかえたいと思います。」
「ひめゆり」初出演で、親泊先生を演じる遠藤友歌里さん。東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ専攻卒業。大学在学中からミュージカルを目指し始め、大学のミュージカル・サークルで活動。大学卒業後、ミュージカル座「何処へ行く」でミュージカル初舞台。歌を武器にして、ミュージカルの世界で活躍することを目標にしています。
遠藤友歌里
「去年、「ひめゆり」を観劇した時には、「何処へ行く」の共演者が学徒を演じていたため、学徒目線で観ていました。ところが、先生役を演じることになり、作品の見方ががらりと変わりました。この役を演じていると、学徒がとても愛おしくなりますが、だんだん守り切れなくなって行くところがつらいですね。でも、最期まで自分が強く守って行かなくては、と思っています。親泊先生は実在の方なので、本を読んだりして調べました。亡くなられたのが23歳で、小柄な方だったので、兵士から学徒と間違われたそうですが、その中で、学徒とは違う力強さがあったという証言もあります。親泊先生は、歌が好きで、よく歌われていたそうで、そこも自分との共通点だなと思います。先生役を演じることで、改めて教育や、教えること知ることの大事さを感じました。是非、次の世代に伝えられたらいいなと思います。」
はいだしょうこ | はいだしょうこ 麻田キョウヤ |
ステージングも最後のシーンまで付き、稽古は場面の固めと通し稽古の期間にはいりました。作品全体がキャストの身体の中にはいり、役に対する理解度も日ごとに深まってきます。